■ 甲状腺 |
● 甲状腺とは |
甲状腺はのど仏の所にあり、甲状腺ホルモンという「体や精神の活動を活発にする」ホルモンを作っています。 |
● 甲状腺ホルモンが多くなる病気(甲状腺機能亢進症) |
バセドウ病が有名ですが、他にも無痛性甲状腺炎や亜急性甲状腺炎などがあります。症状としては、どうき・多汗・手のふるえ・下痢・体重減少・いらいら感・暑がりなどがあります。 |
● 甲状腺ホルモンが少なくなる病気(甲状腺機能低下症) |
橋本病(慢性甲状腺炎)が多く、甲状腺ホルモンの薬を内服します。症状としては、倦怠感・寒がり・便秘・声のかすれ・無気力などがあります。 |
● バセドウ病 |
甲状腺を刺激する抗体(抗TSH受容体抗体)によって甲状腺ホルモンが多く作られてしまう病気です。甲状腺ホルモンが多い時の症状に加えて、甲状腺の腫れを伴うことが多く、眼球突出も見られることがあります。血液検査では、甲状腺ホルモン(fT4およびfT3)高値および甲状腺刺激ホルモン(TSH)低値に加えて、抗TSH受容体抗体(TRAb)が通常陽性となります。治療には、内服薬、アイソトープ、手術の3つがあり、日本では内服薬で治療を始めることが多いです。内服薬にはメルカゾールとチウラジールの2つがあり、妊娠希望のある方や授乳中の方以外はメルカゾールで始めることが一般的です。非常にまれ(500〜1000人に1人)ですが、無顆粒球症(細菌と戦う細胞が極端に少なくなること)や重篤な肝障害を引き起こすことがありますので、最初の3カ月間は定期的な副作用のチェックが必要です。内服中止までには通常1年半〜2年以上かかり、寛解(内服なしで1年以上安定している状態)する方は2人に1人と言われています。従って長く付き合う病気ですので、定期的な診察や血液検査が大事となります。 |
■ 高血圧 |
血圧が140/90mmHg以上の場合、高血圧と診断します。高血圧はほとんど自覚症状がありませんが、放置すると脳こうそく・脳出血・心筋こうそく・心不全・腎不全など様々な合併症が起こってきます。血圧の目標値は140/90mmHg未満ですが、糖尿病の方は130/80mmHg未満とより厳しい目標となります。治療として塩分制限と減量が重要ですが、目標値に到達しない場合は飲み薬が必要になります。 |
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■ 高脂血症(脂質異常症) |
悪玉(LDL)コレステロール140mg/dl以上、善玉(HDL)コレステロール40mg/dl未満、中性脂肪150mg/dl以上のいずれか一つでも認めた場合に脂質異常症と診断します。自覚症状は通常ありませんが、放置すると動脈硬化が進み、脳こうそくや心筋こうそくを引き起こします。LDLコレステロールの目標値は動脈硬化の危険因子をいくつ持っているかで変わってきますが、糖尿病の方は危険が高いため120mg/dl未満となっています。治療として食事療法が重要ですが、目標値に到達しない場合は飲み薬が必要になります。 |
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